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インタビュー
大学生とディスカッション 東北学院大生に聞きました 教えて!リアルなキャンパスライフ

東北学院大学 文学部英文学科 植松 靖夫先生

 学生は勉強が仕事とは言うものの、大学に入ったならサークルやアルバイトも楽しみたいというのが本音ですよね?
  というわけで今回は、東北学院大学の6人の先輩たちに、受験勉強や学生生活の本当の姿を聞いてきました。これまで様々な大学で多くの学生を教えてきた、同大学文学部の植松靖夫教授からも、貴重なお話しを聞くことができましたよ。


先輩たちは、偏差値を気にしながら受験勉強してましたか?

ディスカッション

先輩:教科全体を通じての偏差値はあまり気にしていませんでした。それよりも、得意科目を伸ばしたり、受験科目で必修だけど苦手だった英語を何とかしたいと思って必死だったなあ。

先輩:偏差値は気にしていなかったけど、勉強する上では、赤本で過去問をしっかりと勉強しましたね。

植松教授:確かに赤本はポイントですね。偏差値は一つの学力の目安にはなるのですが、本番の入試に関しては、あまりあてにならないかもしれません。偏差値だけから判断すると、合格は厳しいかなという生徒さんでも入学するケースがあります。そのような逆転で入学してくる生徒の多くは、赤本を勉強して、その大学の出題傾向を把握しているようですね。過去に出題された問題を「本番では出るわけがない」と思いながら勉強するのではなく、「このような問題が出たら必ず解ける」というように得意な分野にしておくのが大切だと思いますよ。

志望校は、始めから1校に絞って勉強をしていましたか?

先輩:そんなことはないですね。この大学の他の学部やほかの大学も視野に入れながら、受験勉強を行っていました。受験勉強を行いながら、大学の特徴について自分で調べたり、友達と情報交換を行いながら、徐々に志望を絞りましたね。たくさんの選択肢があると思うので、いろいろな大学を調べて納得してから受験するといいと思いますよ。

実際に入学してみて想像と違うところはありませんでしたか?

先輩:良い意味でギャップがありました。想像以上に充実した学生生活です。悩んだ末に選んだ大学ですが「運命だったんじゃないかな」と思うことさえあります。

大学生の皆さんは、授業でつまづいたりしないのですか?

東北学院大生と高校生

先輩:私は法律学部ですが、入門から徐々に学習していくので大丈夫ですよ。始めから難しい専門内容は出てきませんから。

植松教授:大学入試は「この人が授業についていけるかどうか」を判断するという意味もあります。法学部を志望しているからといって、法律に詳しいだろうと考えて新入生に授業を行っているわけではなく、段階を踏んで授業を行っているので大丈夫ですよ。
それよりも、「何をどうして勉強していきたいか」をより具体的に考えることの方が重要だと思います。一口に法学部に入学したいといっても、「弁護士を目指して法科大学院に進学したい」という人もいますし、「国際法を勉強し、それを活かして国際的に活動する企業で働きたい」いう人もいます。それが明確になっていると、大学での学習も組み立てやすいでしょうね。

大学生から見て、「教授」って、どんな存在ですか?

先輩:優秀な教授が多いと周囲の方からも聞きますし、私自身が授業を受けてとても勉強になっています。でも特別に気負った存在ではないですよ。身近に感じています。

植松教授:高校までの先生よりもより専門的な分野を教えているので、そのように感じるのかもしれませんね。それぞれの学部学科では専門分野が重ならないように教授を揃えています。大きい大学だからできることでもあるのですが、自分が学びたいという内容にピッタリと合った教授がいるということは、とても安心できて頼りになることだと思いますよ。

サークル活動は、どんな内容の活動をしていますか?

先輩:私は中学高校と吹奏楽部に所属していたので、その延長で吹奏楽のサークルに入りました。週に1度程度の活動というサークルも多いのですが、私が入ったサークルは日曜日以外ほぼ毎日活動するので、高校までの部活のようなものに近いと思います。様々な考え方を持った人や多くの先輩後輩がいるので、人間関係というものが少しわかったような気がしますね。大学生活を通じて勉強以外にも打ち込めるものがあるということは、とてもいい経験になっています。

植松教授:特定の趣味を持った者同士が集まることも多く、ジャンルや活動方法が幅広いということが、部活動とは違うところかもしれませんね。いろいろなサークルを顧問として担当しましたが、基本的に活動内容は学生の自主性に任せているので、学校からの支援を受けて大学の名前を背負って活動するサークル、趣味の延長という感覚で自由に活動するサークルなど、いろいろありますよ。この大学は他の大学と比べて盛んな方かもしれません。

先輩:サークルとは違うボランティア活動なのですが、私は学校から公認を受けて、新入生が学校生活に慣れるために行うオリエンテーションのリーダーを担当しました。1週間のオリエンテーションのために1ヶ月も前から計画を立てて準備するんですよ。話し方や物事の進め方などが勉強になりましたね。この活動を通して、将来は人のためになるような仕事に就きたいと考えるようになりました。サークル活動もそうですが、大学では自分の考え一つで様々な経験ができると思います。

皆さんは、どんなアルバイトをしていますか?

先輩:私は、学生アルバイト委員会という委員会に所属し、学生の皆さんにアルバイトを紹介しています。学生に人気があるのは、授業が終わった夕方以降に働きやすい、飲食店を始めとするサービス業や接客業を希望する人が多いですね。マナーや接客に厳密さが求められる、ホテルでの仕事も、おすすめですよ。

最後に植松教授から高校生のみなさんにメッセージをいただきました。

野球教室などのイベントで、プロ野球選手に教えてもらっている小学生の顔を見たことはありますか?
たとえ短い時間であっても、ひょっとしたら、コーチがいつも教えていることと同じアドバイスであっても、得がたい何かを得たという満足した顔になっています。その小学生にとっては、目標とするプロの選手から教えてもらったということ自体が宝物なのではないでしょうか。

ちょっと考え方を変えて、大学での生活を説明すると同じような面があります。自分で勉強したいと思ったことを、その道の専門家である教授や、同じ志を持った仲間たちと研究したり考えあった日々は、たとえ他人に説明することが難しくてもあなた自身にとっては変えがたいものになると思います。言葉では説明できない貴重な生活も大学にはあります。進学を希望するみなさんは、志望校合格に向けて頑張ってください。