適性検査ってホントに必要なの!?
多くの人が、これまで学校などで「適性検査」を受けたことがあるはず。なかにはその結果を見て一喜一憂したこともあるでしょう。
ところで、この適性検査って本当に必要なの?とか、この結果って何か違っているような気がする、と感じたことありませんか。
結論からいえば適性検査の結果は、「参考資料になる」ということです。
既にやりたいこと・学びたいこと(目標)が決まっていて、それに向かって努力している人にとっては、気が散るだけと感じるかもしれません。しかし、その目標と診断結果にズレがあった場合には、その理由がわかる「参考資料」となるのです。理由が分かれば、目標にたどりつくために、今の自分には何が欠けているのかを考えることができるはずです。
また、高校生に多いのですが、「自分に何ができるのか、自分には何が向いているのか」がわからないという人には、自分の将来・未来を見つけるための大きなヒントになります。自分の事は自分が一番知っているとよく言いますが、本当は自分がわからないことのほうが多いのです。
検査結果って絶対
ハズレたりしない!?
適性検査は、占いとは違い、統計学的にアプローチされ、科学的根拠をもって作られています。とは言っても、検査の結果の通りにしなければならないルールもなければ、その通りになるという未来予想でもありません。
私たちは仕事がら適性検査が身近にあるので、試しに受けてみることがよくあります。高校生の皆さんに「薬学部」の講演をするための原稿を書いている時期に受けた適性検査の結果は「医療系」というものでした。子どもが誕生したばかりの時は「福祉系」。子どもが少し成長し、幼稚園に行き出した頃には「教育系」という具合に、その時々の私自身の立場や環境に応じて、結果が分かれていたのです。
要するに、診断結果は、いつでもただひとつではなく、変わることがあるのです。あなた自身が気付いている・気付いていないは別にして、検査を受けた時のもっとも興味や関心が向いているものを「診断結果」として表わしているのです。
適性は自分でつくって行ける!!
診断結果はその時の興味・関心で変わるのですから、もし、結果が「自分のやりたいこと」と違っていたとしても、ショックを受ける必要はないのです。そんな時は、なぜ自分の希望と違っているのかを考えて下さい。
自分の興味に目標や進路を合わせてみよう、という考え方もあれば、希望や夢を叶えるためにもっと必要なことがある、という考え方も大切です。
「図で考える進路」のような方法でもう一度自分自身を整理してみるのもいいかもしれません。
適性検査を使って何をすればいいの!?
さあ、これで「適性検査が必要かどうか」がわかったと思います。
例えば三ヶ月ごとに適性検査をやってみると、自分の成長や変化を知るのに本当に役に立つでしょう。使い方次第で、適性検査は、あなたの夢を叶えるための心強い味方になるはずです。
診断結果の正しい見方
診断結果に対してちょっとだけ注意しておくことがあります。多くの適性検査は、「職業適性」であったり、「進学適性」であったりしますが、その診断結果を見る時には、ちょっとだけ冷静に、あるいは広い視野で眺めて欲しいのです。
例えば、あなたの適性診断結果が「福祉系」だったとします。でも福祉系って何でしょう。障害者のための福祉、児童福祉、老人福祉といったように、様々な領域に分かれています。また、実際の職業でも、福祉施設もあれば、行政や、法律関係もあります。
つまり、適性検査にも限界があるのです。分かりやすく言えば、おおざっぱな診断しかできないということです。
適性検査の結果が、一つないし二つだとしても、その診断結果に隠された本来の能力は実に多岐に渡っていたこともあり得るのです。それを考えることで、現実的に夢を叶えていくための道、つまり「進路」が明確になってくるのです。
(株式会社日本ドリコム進路支援グループ)